超3極管接続(Ver.1) 50BM8 シングル・アンプ

試作2号機 制作と特性

Ver.01 2015/12/7

 

♪ 回路図

下図が、改造記事をコピーした試作2号機の回路図です。

出力管V2のカソード抵抗2KΩを、2SK1758を使った定電流回路に置き換えています。カソード電流の値は、2SK1785のソース抵抗の値により、下記の式で任意に決められるそうです。

・カソード電流の値 =(ZDの電圧値−2SK1785VGS値)/ソース抵抗の値

2SK1785VGS値は、約3V

カソード電流が試作1号機と同じ35mAになるよう、実機で様子をみながらソース抵抗器を220Ω+82Ωとしました。この値で33mAです。ピッタリ35mAでは無いですが、良しとしました。

それから、ZDに流す電流に関して、記事に『6mAも流さなくてもツェナーは動作するので、47kΩ100kΩ 1Wにしても構いません。』とあったので、手持ちの部品の関係から3mA弱になっています。

 


♪ 制作と調整

試作1号機との差異を見たかったこともあり、L-CHは改造前(試作1号機)のままとして、まずは、右側のR-CH側の部品を交換、配線をしました。部品の点数が多くなりましたが、配置にはまだ若干の余裕がありました。

直流電圧は、回路図に記載しました。試作1号機と同じです。大差はありません。定電流用の2SK1785の消費電力は、2.2W(70V-9V)*35mAほどなので、小さな放熱器に取り付けました。通電中は、触れないほど熱くなっていますので、放熱面積を増やそうとしてクリップを噛ませてあります。スクリーングリッド電流は、回路図にはありませんが10Ω抵抗を挿入して測定しました。

   


♪ ツェナーダイオード

基準電圧を作っているツェナーダイオードの端子間の電圧は、12Vのはずでしたが、13.5Vもありました。何か問題があると思って調べましたが、結局、使った部品の仕様どおりの値と分かりました。

表は、使用したNECHZ12の仕様です。12Vと言っても11.6V14.3Vと幅があるのですね。ルーペで観察したら、米粒大の表面にきちんと「C2」との記号が印刷してありました! 試作3号機で、区分「A2」を使ったところ、12.1Vになりました。写真はピンボケですが、この「A2」です。

 

 

 


♪ 出力管V2のカソード電流とカソード電圧の調整

カソード電流は、2SK1758VGS3.4V、ツェナーダイオードの電圧は13.5Vでしたので、302Ω(220Ω+82Ω)の抵抗器で、33.3mA10.1V/302Ωとなりました。このときの、プレート電流は27.1A、スクリーングリッド電流は6.2mAでした。カソード電流33.3Aは、試作1号機のカソード電流35mAに比べて若干少ないですが、まぁ、このまま進めることにします。

カソード電圧は、試作1号機と同様にVR270Vになるようにしました。調整は相変わらず難しい。。。。

  

 


♪ カソード電流の時間変化

ソース抵抗302Ωの端子間電圧は落ち着いていたのですが、電源ON直後から比べて稼働中は若干高くなっていました。カソード電流に換算すると約1mAほど、VGSでは0.26Vです。

    

 

どんな感じで高くなっていくのか、カソード電流の電源投入からの時間変化を観測しました。

概ね、電源投入から13分ほどで落ち着きました。(注:観測対象機は、後述する試作3号機です)

 

Webで調べるとFETVGSは温度により変化するそうです。これがカソード電流の時間変化の要因と推定しました。下記のグラフは2SK1785のデータシートからの抜粋です。このグラフから、2SK1785のチャネル温度は50度くらい上昇して75度前後になったと思われます。(素人考えで誤解しているかも知れません。)

  

 

 


♪ 諸特性

試作1号機と比べ、利得、残留雑音他、諸特性には変化がありません。

  


♬ 歪み率

試作1号機とほぼ同じ歪率特性となりました。ただ、100Hzの最大出力が1.6Wと試作1号機の1.7Wより低下しています。このときは低下した理由が分からなかったのですが、後で、出力管V2のプレート電流を絞った動作点を試したときに同様に低下しました。カソード電流が35mAから33.4mAに落ちたことが原因かと推定されます。

 

   

注)0.1W以下は参考程度

 

 


♪ 勘違い

試作2号機を組み上げて出力管V2のカソード電圧を70VにしようとVR2を回したところ、試作1号機と同じようにこれが難しくて、あれ?簡単にできるようになったはずではと、一瞬、思ってしまいました。

これは、まったくの勘違い。カソード電位のふらつきではなく、プレート電流のふらつきを抑えた改造ですよね。。。何を考えているのやら。

 

 


♪ 

いいです、音がしっとりと落ち着いてきました。。。

なんて、冗談です。いいなぁとは思いましたが、“プラシーボ効果”というやつですかね。

 


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